陸上映画「ひゃくえむ」を見た感想とおすすめポイント
目次;
①導入
②こんな人におすすめ
③映画の基本情報
④あらすじ(ネタバレなし)
⑤ここに注目!ポイント
・疾走感・心情が”リアル”に伝わる映像演出
・名言の宝庫のような深いセリフ
・巧みなストーリー構成
・背中を押してくれる最後の演出
⑥感想
⑦まとめ
①導入
ひゃくえむ。――「たった10秒にすべてを懸ける」
強さと狂気が交錯する100メートルの物語。
公式キャッチコピーの通り、「一瞬の煌めきにすべてを懸けた、情熱と狂気の物語」。
君は、これまで“本気で何かに打ち込んだ”瞬間を覚えているだろうか。
日々の遊びやバイト、なんとなく楽しい大学生活の中で、
ふと「あの頃の自分、もっと頑張れてたな」と思うことはないだろうか。
『ひゃくえむ。』は、そんな“燃え尽きた自分”の奥に眠る熱を呼び起こす映画だ。
ただ走ることを描いた作品ではない。
走るという行為を通して、“逃げてきた自分”と“これからの自分”がぶつかり合う物語。
観終わったあと、静かに、でも確実に心の奥が熱くなる。
②こんな人におすすめ
・「最近、本気で何かに打ち込んでないな」と感じている人
・特に、日々の生活に楽しさを感じているけど、ふと「あの頃の自分、もっと頑張れてたな」と思う瞬間がある人。
部活で味わった“全力の熱”をどこかに置いてきたような、そんなあなたへ。
③ 映画の基本情報
- 作品名:『ひゃくえむ。』(原題同じ)
- 公開日:2025年9月19日(金)
- 監督:岩井澤健治
- 原作:魚豊「ひゃくえむ。」(講談社「マガジンポケット」連載)
- 出演(声):松坂桃李(トガシ役)、染谷将太(小宮役)
- 上映時間:106分
- ジャンル:アニメーション映画/スポーツ・ヒューマンドラマ
- 雰囲気・テーマ:
「才能×努力×挫折」が交錯する疾走感と緊張感。
たった100メートル=“10秒”に、人間の生き様と矛盾を凝縮させたドラマ。
テーマは「なぜ走るのか」「才能とは何か」「現実と理想の狭間でどう生きるか」。 - 上映状況:現在は劇場上映のみ。NetflixやAmazonプライムなどでの配信は未定。
④あらすじ(ネタバレなし)
生まれつき足が速く、才能に恵まれていた高校生・トガシ。
一方で、転校してきた小宮は、自分の居場所を求めて走り続けていた。
トガシは小宮に「速く走る方法」を教え、2人は練習を重ねるうちに、互いを認め合うライバルへと成長していく。
しかし、小宮の努力はやがてトガシを追い越し、2人の関係に変化をもたらしていく。
才能と努力、理想と現実、友情と嫉妬が交錯する中で、
彼らは“走る意味”そのものと向き合うことになる――。
⑤ここに注目!ポイント
疾走感・心情が”リアル”に伝わる映像演出――ロトスコープ技法を使った実写のような“速さ”の再現が圧巻。スタートの呼吸から、加速のフォーム、息づかいまでリアルに伝わってくる。
名言の宝庫のような深いセリフの数々――現実を受け入れながらも理想を追い続ける登場人物たち。それぞれの信念が生み出す名言の数々が、あなたの過去と結びつくような深い共感。
巧みなストーリー構成――天才と努力家、理想と現実、友情と嫉妬――そのすべてが“たった10秒の世界”に詰め込まれている。
トガシと小宮、2人の信念が交錯し、互いに影響を与え合いながら成長していく姿が胸を打つ。
「速く走る」ことの先にある、“なぜ走るのか”という問いが、観る者自身にも突き刺さる。
背中を押してくれる最後の演出――余白のある描き方が印象的で、言葉ではなく“感情”で語るクライマックス。
観る人それぞれの中に、答えのない余韻と「もう一度、ガチになりたい」という衝動を残していく。
⑥感想
🔥『ひゃくえむ』を観て感じた3つのアツい気持ち
(1)【泥だらけの努力こそ、本気の証】
綺麗に頑張るより、格好悪くても全力で生きるほうがずっとかっこいい。
汗と涙の滲む努力を、作品は真正面から肯定してくれる。
「結果」ではなく、「本気で挑む過程」に価値があると気づかされる。
(2)【本気でぶつかり合う瞬間に、人生の意味がある】
就活のインターンで体感した、負けたくないと思えるライバルの存在。
『ひゃくえむ』の中でも同じように、勝敗を超えた“ぶつかり合い”の喜びが描かれている。
結果よりも、「本気で挑めた事実」こそが誇りになる。
(3)【弱さを抱きしめて、生きる覚悟を持つ】
才能に恵まれながらも苦しみながら走り続けるトガシの姿に、自分を重ねた。
自分を自分たらしめる才能に、いちばん救われながらも、いちばん苦しめられている。
けれどそこから逃げずに、過去の自分を抱きしめながら前へ進む。
その弱さごと受け入れて認めることで、やっと”自分らしく”生きられる。
🌙作品を通して感じた“本気で生きる”ということ
俺自身、部活を全力でやり切れなかった過去がある。
だからこそ、この映画で描かれる「人生を懸ける人たち」の姿が、眩しくて羨ましかった。
でも、観終わったあとに思った。後悔ではなく、今を全力でやるしかない。
この映画は、結果を語る物語ではなく、“本気で生きる時間”の尊さを教えてくれる。
⑦まとめ
『ひゃくえむ。』は、ただの陸上アニメじゃない。
これは、**「走ること=生きること」**を描いた物語。
部活で味わった“全力の熱”をどこかに置いてきたような、そんなあなたへ。
『ひゃくえむ。』は、才能や結果よりも“もがきながらも前へ進もうとする強さ”を教えてくれる。
観終わったあと、きっとあなたも「もう一度、全力で走ってみよう」と思えるはず。